ハウステンボス帰国【9月14日・エリタージュ】
2008年 09月 29日
久しぶりの更新です。
毎日ブログのことは気にはなっていたんですが、最近、仕事の後は眠ってしまって。。。(^_^;)
決して病気になったわけでも事故にあったわけでも
ハウステンボスが嫌いになったわけでも
ワインが嫌いになったわけでもないので
安心してください。
で、コメントにエリタージュのことが出ていましたので、帰国の際のタイムテーブルとは違うのですが、皆さんの心配もあると思い、エリタージュのこと、そして私なりの考えを書いておこうと思います。
今回、エリタージュには帰国2日目のディナーとして行きました。7月半ばにたまたま予約していたものです。今思えば本当にラッキーでした。(現在はエリタージュの予約は取ることができません)
この日、エリタージュでのディナーは午後6時半から。その一寸前にホテルヨーロッパ玄関にタクシーが迎えに来てくれました。
タクシーに乗って、迎賓館に。迎賓館、タクシーで行くと、2階に着きます。そこからエレベーターに乗って1階。
今回はお客さんが私たちだけでしたのでエレベーターから降りて左手の個室のほうでお食事を頂くことになっていました。
メニューの表紙のエリタージュの文字
そして、メニューです。
季節野菜とそのピューレ、ウチワ海老の一皿
ピューレですが、上からカボチャ、アスパラガス、根セロリ
だそうです。海老と一緒に食べさせていただきました。(*^_^*)
パンです。。(*^_^*)
ワインは、
Clos Saint-Denis 1989, Dujac
1989年は、次男のヴィンテージです。この日のソムリエは、TソムリエではなくてYソムリエでした。いろいろと相談して、結局大好きなピノ・ノワールに。。
写真で見るとかなりオレンジが入っているように見えますが、実際には少しオレンジが入っている程度。香りは土っぽい香りや枯葉の香りは全くなく、まだまだ元気いっぱい、ぴちぴちのピノでした。
佐世保魚市で水揚げされたエイのソテー グルノーブル風
私たちに給仕してくださったOさん、酔っ払い(すでに酔っ払っていたのですが。。)のたわごとにも付き合ってくださって、いろいろと教えていただきました。
グルノーブルというのは、ブルゴーニュ、コート・ドールの南の端リヨンの街からTGVに乗って南東へ3時間のイゼーレ県の県庁所在地の街の名前。イゼーレ県と言えば、私の大好きなシャルトリューズを作っているところではないですか。。。レモンの角切り、ケイパー、クルトン入りのソースを添えるのがグルノーブル風です。Oさんなんですが、この日は付きっ切りでおしゃべりのお相手をしてくださって、ソムリエのYさんは話しかけられないように(被害に会わない様に??)私の真後ろに。。。(笑)
エイって、初めて食べた。。
宮城産ふかひれのスープ 伊万里葱添え ショウガの香り
しょうがの香りがとても新鮮。ふかひれをショウガの香りで食べるのがびっくりしました。本当においしかったです。
次は。。。
シブレットをまとった長崎産天然鯛のヴァプール 赤ワインソース
この鯛が、こりこりとしていて。。
シブレットが鯛の皮にきれいにちりばめられていて、エメラルドのよう。。。
美しかった。。。
グレープフルーツのグラニテ
オーストラリア産仔牛のグリエ 愛野産ポテトのブーランジュール風
ものすごく柔らかいお肉。少し果実味を感じさせるソースが、クロサンドニと本当によくマッチしました。
一気にチーズに。。。
ソムリエさんにチーズを選んでもらったのですが、当然ウオッシュタイプのエポワス辺りが出るのかな。。と思ったら、ハードタイプ2種類でした。でもどちらも本当にすばらしかったです。
洋梨の柔かなババロワとシャーベットのハーモニー
甘いものにも目がない私、というか、もともと大の甘党なのでデザートは大好きでもあり、一番の楽しみでもあります。。
言うことなし。。
丁度花火の時間になって、ポンツーンから花火を見ることに。
エリタージュですよ。。。
本当に楽しいディナーを有難うございました
m(__)m
現在、エリタージュは、ハウステンボスのホームページからも消えているようです。でも、予約も取れないのだから消すほうが自然だと思います。
で、今回の帰国で感じたこと。それは、何度も書いていますが、エリタージュがなくなってしまっても迎賓館が閉鎖されても、佐々木シェフがハウステンボスを離れても上柿元シェフがいなくなってしまっても、ハウステンボスで一生懸命お客様のために働いているスタッフの方は確実におられると言うこと。
確かにハウステンボスにとって、エリタージュはなくてはならないところだったけれど、エリタージュがなくなっても、ハウステンボスはハウステンボス。エリタージュで働いているスタッフだけがハウステンボスのスタッフじゃないし。。。
今回ディナーの前日、たまたま(と言うか、確信犯的に)
エクセルシオールにおられたO塚さんと駒○さんに、
明日の夜、ディナーの後、シェフにご挨拶をしたいのだけど。。
え、佐々木シェフじゃないんですが。。。
そんな事わかってる。でも、佐々木シェフがいなくても一生懸命私たちのためにお料理を作ってくださったシェフに挨拶がしたい。。
わかりました。必ずシェフに伝えます。
と言うことで、シェフにお会いできるように前日のうちにお願いしておきました。そしたら、エリタージュに入って食事が始まる前に出てこられたのが何と総括総料理長 ローラン・ジャンマリー氏。
一緒に写真も撮っちゃった。。。
ローランシェフに、
エリタージュ、閉まってしまうけれど、一時的な閉鎖だと私は思っています。いつか必ず、シェフの力でもう一度エリタージュを開けて下さいね。
とお願いしたら、
私も是非そうしたい。いつか必ず上を説得して。。
との事でした。ローランシェフも悩んでおられるんだ。。と感じました。
で、お食事。私は、それほど何度もエリタージュで食事をしたわけではないけれど、それでも今回の帰国の食事は味もさることながら盛り付けもすばらしかった。私、料理、全然わからないけど、盛り付けってセンスがいると思う。教えられてもできるものではないと思うから。。。
でも、本当に前回帰国のときのエリタージュのお料理と比べても見劣りが全くしない。
そんなすばらしいお料理を堪能した後にお会いしたのが、びっくりした。
本当にお若いシェフ二人。もちろん、一緒に写真を撮っちゃった。。。(*^_^*)
聞けばハウステンボス入社後9年目と10年目との事。西○壮平シェフと大○圭介シェフ。社内的には、シェフではないそうだけれど、お二人とも佐々木シェフにきたえあげられた方。私たちがディナーを頂いたその夜に限っては、彼らは私たちにとっては、間違いなくすばらしいシェフでした。
佐々木シェフがおられたときから実質、お料理を作っておられたとのこと。そりゃ、佐々木シェフとは違うかもしれないけれど、すばらしい目をしていました。私、本当に感激しました。
約束はできませんが、エリタージュは再開したいとおもっています。だから、それまではアドミで私たちの料理を楽しんでください。
とおっしゃってくださいました。私は、大甘と言われるかもしれないけど、やっぱり彼らを信じたい。それに、あんなすばらしい人材のいるハウステンボス、やっぱり応援したい。
お客さん方の中には
エリタージュのないハウステンボスなんて、高い交通費を払ってくる価値がない。残念だけど、もう来る事はないでしょう。
とおっしゃって帰られた方もおられたとの事。。。
それは、それでその人たちの考えがあると思うし、私も一時はそう思ったこともあった。
でも、
エリタージュが一時休止したのは決して彼らの実力が足りないわけでもなんでもなくて純粋に経営的な戦略じゃないか、、、
それなのに、一生懸命頑張っているスタッフに向かってそんなことは少なくとも私は言うことはできません。
だから、
あんな、すばらしい目を持っている料理人のいるハウステンボス、
もちろん、料理人だけではなくて、
あの日、エリタージュでの私たちのディナーを演出して関わってくださった○塚さん、山○ソムリエ、そして、お料理を運んでくださった方、皆さんにお礼を言いたい。
そんなスタッフのいるハウステンボスはすばらしい。。。。
そして、お客さんが増えたら、
そしたら、
エリタージュは再開する
私はそう信じています。。。